お金と関係性のはなし

そりゃ慰謝料なんて生涯誰にも要求しない人生がいい。


慰謝料を請求しうるということは
自分と相手だけじゃなく公共圏のありとあらゆる角度から見物しても

「ああ、あの人、不当に傷付けられたな」

っていう認識が発生するわけでしょう?

それは恥ずかしいことでもなんでもないけれど、
男女関係の場合はちょっと違って
離婚でも婚約破棄でも浮気でも

「そんな相手を選んだあなたの見る目がない」

のようなのことを言ってくるひとが
一定数存在しているのを私は知ってる。

見る目って。

何年も経てば人は変わってしまうから
見る目があるとかないとか正直よくわからない。
今は関係性がまるで被害者と加害者のようになっているけど
少なくともあの時の相手と自分をふたりが一緒に信じてたんだから
それは否定しないであげてよ、と思ってしまう。
お金を請求する側、される側になると、
そうも言ってはいられないんだろうけど。
でもお金で心の穴なんて何にも埋められないじゃん。
だからなるべくお互い変わらずにいたいというのは
難しいものなんだろうか。
難しいものなんだろうね。


あの時の夢なら
何度だって見たいじゃない。